2025年10月16日
「心に折り合いをつけてうまいことやる習慣」中村恒子、奥田弘美著
いかがお過ごしでしょうか。
今日も素晴らしい一日です。
「心に折り合いをつけて、うまいことやる習慣」
中村恒子、奥田弘美著2018年6月20日
中村恒子さん。
出版当時はすでに89歳。
精神科医として働いて70年。こんな方がいらっしゃるんですね。
毎日いろんな人が来院されるそうです。年齢、性別、悩みもバラバラ。就職、部下、上司、嫁、旦那、介護、金…。
悩みの内容はよくありがちなものだけど、いざ自分の悩みとなると根が深くなる。
そんなときにどうすればいいかということを説いています。
具体的な方法論というより、うまくやるコツや折り合いを付けていくことの大切さを教えてくれます。
・「お金のために働く」でええやない
“そもそも、人はなんのために働くのでしょうか?
「やりたいことを実現するため」やったり、「夢をかなえるため」やったりするかもしれません。
それも、正解だとは思います。 でもね、もっと根本的なことを言えば、生活をするため人は働くんです。
それは、大昔から変わりません。 自分を食べさせていくため、家族を食べさせていくために働く。それが仕事のいちばんの目的です。”
生きがいとかやりがいを求めたくもなるのですが、まずは金稼げと。
とりあえずは自立しようと。
(耳が痛い…笑)
この中村恒子さんという方は、1945年の戦中戦後の混乱の中で医者の道を目指したそうです。
開業医ではなく勤務医として70年もサラリーマンと同じように働いてきたとのこと。
(それだけでもスゴイんですが…)
“せやから、「なんで働くんやろ?」と迷ったときには、単純に「働くのは、自分が食べていくお金を稼ぐため」と割り切ってええと思いますよ”
“「生きがい」とか「己の成長」なんていうのは、自分をちゃんと食べさせられるようになったあとに、
余裕があったらボチボチゆっくり考えていけばええと思います。
人生は長いんです。”
外来に来る方の中には、働く目標を失った、今の会社では成長できない、と真剣に悩んでいる人も多いといいます。
働く意味とか成長という点では、私自身もいろいろ考え込んでしまった時期が長くありました。
(というか今でも考える…汗)
私も一度は精神的にダウンしてしまった人間として、こういったことは他人事ではなくなりました。
きっと自分ではない自分になろうとしてたのでしょうね。
やりがい、成長、貢献、銭金...。
それらのことに多少なりとも心を乱され、突き動かされ、一体何をやってきたのだろうと。
ただ、人間社会はそれらの欲で出来上がっている部分も多くあるので否定はできません。
このあたりのバランスが面倒くさい…(;^ω^)
(結局、私は何も手に入れてませんが…!笑)
・力を抜いて楽にいこう
“若い人でも、長く勤めてきた人でも同じことです。
定年退職後に再就職した人でも、「この仕事は自分がするべき仕事だろうか?」って難しい顔して悩む人もいはるけど、あまり深刻に仕事をとらえすぎないほうが気楽やと思います。”
“「自分はこんな仕事をすべき人間ではない」なんて、たいそうに考えるからおかしなことになってしまうんです。
余計な力を抜いて、「まあこれくらいやってやるか」、「今はそういうときなんやな」と、変に力まず
素直に受け入れてしまったほうがラクですわ。”
こういう考えはキライではないです👍️
みうらじゅんの「自分なくし」にも通ずるところがあるような気もします(笑)
自分を例に出すと恐縮ですが、わたしは今まで何度も転職をしてきました。
やりたいことや興味あることも含まれていますが、現場作業なんかはキツイ仕事です。
汗だくになって重たいもの抱えたり、段ボールのゴミ捨てたり…。
「何でオレがこんな事しなきゃいけないんだ」と何度思ったことか(笑)
育ちがおかしかったのか、考え方が甘ちゃんなのか…(;^_^A
若い頃にいつの間にか自分がたいそうな人間だと勘違いしてしまっていたようです。
この勘違いが私の中の最大の問題だったのでしょうかねぇ…。
(分からんけど)作業だろうがなんだろうが為すべきことをやらなければならないときがあります。
自分はたいそうな人間ではないということを自分に教えていく感覚でしょうか。
我欲を削っていく作業とも言えるかもしれません。
何でオレがこんなキツイ仕事を…、などという感覚を削っていくのは大変な作業です。
自分を削って磨いていくときに悩みが生じることが多いのでしょう。
そういう時にほんの少しだけ考える方向を変えれば楽になることもあります。
まあ、なんというか…
カンタンに考えれば、目の前にある仕事や依頼された事をホイホイとやればいいだけのことです(笑)
(それをホイホイとやり始めたのは最近の話ですが…!笑)
自分だけの感情や考えでモノゴトを見ていくと、どうしても行き詰まることがあります。
そういうときに、先輩が教えてくれる経験や価値観を学ぶことも一つの打開策ではないかと思います。
自分だけの視点ではなく他人の視点から見てみようということでしょうか。
いくつもの視点があれば、視野が広くなり、思い悩むことも少なくなると感じます。
日常の生活を送る中で、著者の中村恒子さんを見習って、少しでも視野を広げていきたいものです。
たいそうなことを考えず、お金の為に働くでええやない。
では、また。
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